当センターの研究成果が,米国科学誌「PLOS ONE」にオンライン掲載されました [ 6/29 ]

当センターの味覚センサ部門,感覚生理・医療応用センシング部門を中心とした研究グループは、正常細胞株に比べて、乳がん細胞株の培養液に高濃度に存在する複数の中鎖不飽和脂肪酸の同定に成功しました。また、これらの中鎖不飽和脂肪酸は、がん患者呼気に含まれる特徴的なにおい成分へと酸化分解されたことから、がん患者特有の呼気臭の発生との関連が推察されます。 現在、マンモグラフィーによる乳がん検診受診率は50%以下にとどまり、より判別が簡便で、身体的・経済的負担の少ない新たな診断法が求められています。本研究で明らかにした中鎖不飽和脂肪酸は難揮発性であり、尿や血液などの体液に安定に存在すること、質量分析法を組み合わせると、複数の中鎖不飽和脂肪酸を一斉かつ高感度・迅速に分析できることから、がん診断のための新たな指標成分として今後の展開が大いに期待されます。 本成果は、2020年6月30日(火)午前3時(日本時間)に米国科学誌「PLOS ONE」にオンライン掲載されました。 詳しくはこちら PLOS ONE